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◇愛情教育、この指とまれ◇その669◇令和の時代を楽しもう。名産大2年生物語 vol.39竹澤 伸一
「私は、どうしてもオリンピックに出場したいと思っています。東京2020でオリンピックが終わるわけではないので、その先、その先もめざしていきたいと思っています。」畑地明日香さんは、まっすぐに決意を語ります。
「名産大のウエイトリフティング部で、毎日コツコツと練習に励むことで、単にオリンピックに出場するだけではなく、表彰台にも上れるという確信があります。そしてそれを実現させることで、私の人間性は、一回りも二回りも大きくなっていると思うのです。」畑地さんの「確信」は、「ビジョン」に近いものだと思います。
「そして、オリンピックに出場後に、私は中学校か高校の教員になります。社会科か公民科、あるいは体育科の教員になることが視野に入っています。」黙って聞いていた私は、ここであえて聴いてみました。「なぜ、畑地さんは教員になるの?」と。
畑地さん、しばしの沈黙の後で、こう言いました。
「自分の経験を、子どもたちに伝えていきたいのです。なぜ私はウエイトリフティングに転向したのか。日々、どんなことを考えながら練習に打ち込んできたのか。オリンピックに出ること、表彰台に上がることは、どんな意味があるのか。その過程と結果を子どもたちにきちんと伝えて、少しでも子どもたちの将来にプラスになるような教育がしたいのです。」畑地さんの言葉は、そのまま「言霊」となっていくようでした。
「それに・・。」畑地さんは、さらに言葉を紡ぎます。「私は、平井先生との出会いがなければ、名産大に入学することはありませんでした。もちろんウエイトリフティングをすることもなかったと思います。つまり、出会いが人生を変えるのです。その後の先輩や先生との出会いによって、私は、人生の経験値を上げてきました。この事実の重みを、子どもたちに伝えていきたいのです。」
(つづく)