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◇愛情教育、この指とまれ◇その673◇令和の時代を楽しもう。名産大2年生物語  vol.43竹澤 伸一

「将来は、高校で授業を持ちながら、指導者として長いこと野球と関わっていければいいなと思っています。」山下大輝くんは、大きな志を持って学修と部活動に励んでいます。 この両立が、結果となって、教員と部活動指導者の両立へとつながっていくことを願いたいと思います。改めて名産大で取得できる教員免許は、中学校社会科、高等学校公民科、情報科、商業科、そして中・高の体育科となります。

ところで山下くん、「野球は、ただ試合をして勝った負けたとか、プレーが楽しいとか練習が辛いとかだけではなく、『感性』を鍛えることが大事です。」という持論を持っています。この持論を、少々深掘りしてみましょう。

「うれしさ」「よろこび」「(自分に対する)怒り」「悔しさ」「楽しさ」、いわゆる喜怒哀楽を、しっかりと表に出して仲間と共有することで、「感性」を鍛えることができると、山下くんは言うのです。「感性」を鍛えることが「人間力」を鍛えることにも通じると言うのです。この、「喜怒哀楽を仲間と共有することで、より一層仲間との絆が深まる」という持論は、実に卓見だと思います。

スポーツの指導者の中には、喜怒哀楽をあまり表現せずに、淡々とプレーすることを推奨する人もいます。もっと極端に言えば、「我慢こそ美徳」を強調する指導者さえいます。感情表現することで、プレーそのものにブレが生じることを恐れてのことかも知れません。いわゆるポーカーフェイスを重要視するのです。確かに一理あるかも知れません。

でも、私は山下くんに賛成です。喜びたければ喜べばいい、泣きたければ泣けばいいのです。その感性を皆で共有することで絆を深めればいいのです。変な我慢をしないで、お互いにアサーティブに生きると、「感性」が磨かれます。

(つづく)