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◇愛情教育、この指とまれ◇その683◇令和の時代を楽しもう。名産大2年生物語  vol.53竹澤 伸一

「名産大に入学したての5月に、大きなケガをしました。その時、本当にたくさんの方々に声をかけていただき、励ましていただきました。今から思い返しても、感謝、感謝の連続でしたね。」

加佐幸音(カサ ユキト)くんは、当時を振り返りながら、しみじみと語ってくれました。何か、ふっきれたような、すがすがしささえ感じます。

「ケガの功名と言いますか、声をかけてくださる方々と会話を重ねるうちに、どんどん自分の中の殻(から)がはがれていって、ごく自然にお話ができるようになりました。話せば話すほど、本当に苦手意識は薄れていくのです。やはり、話すことも経験なのですね。」

加佐くんと話を深めるうちに、私の大切な友人が口癖のように話す「陽転思考」という言葉を思い出しました。加佐くんを襲ったケガは、本当に大変なものでした。どんなに気丈な人でも、落ち込んだことだろうと思います。でも加佐くんは、「陽転思考」で踏ん張りました。会話で元気をもらいながら、懸命にリハビリを重ね、復活しつつあります。

「サッカー部の4年生の先輩方と、たくさん会話の機会がありました。お一人お一人の丁寧な言葉遣い、会話術は、とっても勉強になりました。もし、自分がケガをしてなくて、ここまで会話をしてなかったら、気づいてなかったかも知れません。これもある面、ケガの功名なのかなと思います。」

加佐くん、みごとな「陽転思考」です。さすがに、トップレベルの戦いを続けてきた方の思考術は違いますよね。

(つづく)