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◇愛情教育、この指とまれ◇その697◇令和の時代を楽しもう。名産大2年生物語 vol.67竹澤 伸一
「ずばり言って、『先生』と呼ばれる職業に就いてみたいと思っています。」三浦宏仁くんは、曇りのない目を向けながら語ってくれました。申し遅れましたが、三浦くんは教職を選択している学生です。
すでに三浦くんとは、「教育原理」「特別活動の指導法」という教職科目で学びを共にしてきました。そして現在、「教職論」という科目で、三度共に学んでいます。そしてその度に、三浦くんの思索の深さに驚かされてきました。
詳しくは書けませんが、三浦くんは、名産大に至る学びの中で、悩んだ時期がありました。たぶんその時期に、学校とは何か、勉強することとは何か、自分は何者でどこに行こうとしているのか、繰り返し繰り返し考えてきたものと思われます。なので、教職の授業で、私が毎回提出を求めてきたミニ・レポートに、その思索の跡をたどることができます。
私は、三浦くんのような人に、教壇に立ってほしいと思っています。順風満帆に学生生活を送ってきた人が、あまり目的意識もなく教職科目を取り、公務員(公立学校の教員)は身分が安定しているからと採用試験を受け、知識とその場の対応力とでクリアし教壇に立って行く。それはそれで良いのですが、果たしてそういう人に、逆風の中で懸命に生きている子どもたちの気持ちがわかるのか、長い間疑問に思っています。全国の学校現場で、子ども・教師間で日々発生している問題の根の1つが、そこにあるような気がしています。
幸いなことに、三浦くんには情報(ビジネス)関連の知識もスキルもあります。また三浦くんは、少林寺拳法の達人でもあります。手前味噌を承知で書けば、武道家は自分の強さも弱さも熟知している存在です。道は違えど同じ武道家として、三浦くんの進むべき道を、共に模索していきたいと思います。
(つづく)