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◇愛情教育、この指とまれ◇その723◇ 令和の時代に挑戦しよう。 名産大3年生物語 vol.3竹澤 伸一

半田彪人くんは、教職専攻の学生です。その意味で、前回記した「指導者」の候補です。しかし、もし中学校か高等学校の教員志望なら、前回記した指導対象の「年齢幅」は3~4歳と決して広くはありません。ん?すると、教職専攻の半田くんがめざしているのは教員ではないの?

種明かしは、もうしばらくお待ちくださいね。当然、半田くんの視野には、中学校か高等学校の教員になることは入っています。でも再三、本連載でも申し上げてきた通り、今の世の中、大学新卒で教員になることは容易ではありません。

ところで、ここで少し脱線しますね。近年、特に小学校の教員養成に関係して、しばしば耳にする話です。中学校、高等学校に比べて、今、小学校現場での教育困難性は際立っている部分があると思います。子どもの問題も去ることながら、親の問題が大きいと思います。そこで、その困難性を回避して、採用試験の受験者数が減少し、倍率が下がるため、教員の質が落ちるという議論がされています。読者の皆さまも、耳目に接したことがあるのではないでしょうか?

すみません、私からすると、極めてバカげた議論です。もし本当に「困難性」を回避して受験をするのをためらうのであれば、その方は、始めから教育界に来ていただかないほうがよろしいかと思います。誤解を恐れずに書けば、教員は「赤の他人の子」を育てるのです。「実の子」を育てるのも大変なのに、「他人の子」を育てるのに楽なはずはありません。

半田くんは、そんな「困難性」を笑って吹き飛ばせる人です。現に週に何回か、「赤の他人の子」を、様々な工夫を施しながら育てています。

「それじゃあ半田くんが相手にしているのは、ある程度、年齢幅が限られているのじゃないの?」申し訳ありません。この種明かしは、次回以降ということで。

(つづく)