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◇愛情教育、この指とまれ◇その743◇ 令和の時代に挑戦しよう。 名産大3年生物語 vol.23竹澤 伸一
「私の夢は、本当にでっかいのです。将来は、人間教育に関する講演会を開けるくらいの人物になりたいのです。」篠原竜也くんは、大望(たいぼう)を語ってくれました。
篠原くんがイメージしているのは、高校野球の監督を長く務めて、多くの人材を輩出し、人間教育の語り手にふさわしい人物のことです。読者の皆さまの中には、パッと思いつく人物が何人かいらっしゃるでしょう?いわゆる「名将」と呼ばれる方の中には、単に野球なら野球を上手にプレーできるように育てただけではない、人間教育の語り部が存在します。
ところで篠原くん、「人間教育の講演者」になるためには、越えなければならない多くの壁があることは、すでに熟知しています。まず、高校教員になるか、あるいは職員になるかして、野球のコーチ業から始めなければなりません。そのためには、今もしっかりプレーを続けている、準硬式野球部の活動を全うするとともに、教員免許を取得しきらなければなりません。来年には、教育実習も控えているので、高校生に教科指導と、それこそ「少しの人間教育」をするための準備を積み重ねなければなりません。
こうしてみると、やらなければならないことが山積みのような感じになります。でも篠原くんはめげないし、負けません。夏季休業中は、寸暇を惜しんで「人間教育」の現場にインターンシップにも行ってきました。少し前には、福祉施設や特別支援学校に、介護等体験にも行ってきました。真面目に誠実に、課題に対して日々立ち向かっています。
よくゼミ室で、感性が似た友人と、関西弁丸出しでやり合っている篠原くん。その光景を見て、「また始めやがった」と半ば呆れ顔で見守っている仲間たち。私はそこに、「未来の講演者」を垣間見ています。
(つづく)