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◇愛情教育、この指とまれ◇その787◇ 令和の時代に挑戦しよう。 名産大3年生物語 vol.67竹澤 伸一

「ダメもとでESを送った企業で、インターンシップをすることができました。ものすごく勉強している学生を目の当たりにして、少々怯(ひる)んだ自分を発見しましたが、自分を奮い立たせるきっかけをつかんだ気がしています。」平田拓光くんは、100%真顔で語ってくれました。

読者の皆さまには、ご記憶いただいていると思いますが、本連載で、「名産大のキャリア支援の今」を特集したことがあります。長いスパンで見ても、短い尺度で考えてみても、日本における大学生の就活事情は、社会情勢を受けて変転してきていると思います。今の方式が、未来永劫続くとは思われず、また、制度的に機能している部分と、まったく有名無実となっている部分とがあると思います。しかし、不安定な情勢の中でも、春をめざして、何十万人という大学生が、人生のチャレンジをしているのです。

あえてドライな書き方をお許しいただくならば、名産大として、平田くんに、どのような商品価値を付与できるのか考えなければなりません。大学生の商品価値って、いったい何でしょうか?

1つには、専門知識ということになります。私の見るところ、平田くんは、特にBTP(ビジネストレーニングプログラム)を通して得た知識が、本人にとって有用な形で身に着いてきていると考えています。平田くんも、BtoCよりもBtoBの企業のほうに関心を寄せつつあるので、業界と業態について研究を始めています。

1つには、プレゼンのためのスキルということになります。この点では、平田くんは恵まれています。3・4年生ゼミ合同で、卒業研究の発表の演習をしているのですが、4年生の共同研究によるパワーポイントの資料づくりの、最終段階の行程をリアルタイムで見ていて、ゼミ内のインターンシップ報告の資料づくりに活かしているので、スキルは相当高まっていると思います。

そして、最後の1つには、やる気・意欲が挙げられると思います。読者の皆さまは、意外と思われるかも知れませんが、大学生も含めた二十歳前後の若者の商品価値として、もっとも重んじなければならないものは、この「やる気・意欲」であると、私は心の底から思っています。ゼミとして、指導教官として、平田くんの「内発的なやる気」を引き出すために、心を砕いていきたいと思います。

(つづく)