NSU News

◇愛情教育、この指とまれ◇その805◇続々、名産大のキャリア支援の今をお伝えします。 vol.5竹澤 伸一

『4年生就活成功物語』の記事に出てくる、「一番苦労した点は何ですか?」の続きです。そう、「面接」の七不思議のことです。私は、「面接」は採点競技に似ていると思っています。審査員≒面接官ではないかと感じています。もっと言えば、人が人を評価する以上、完璧な審査員はいないし、完璧な面接官も存在しないと思っています。

長いこと就活支援をやっていると、「面接で得をする人」と「面接で損をする人」がいる気がしています。『就活成功物語』に登場した4年生の中に、最終面接まで行って3連敗をした学生がいました。非の打ち所がない学生(あるいは人間)などいるはずはないという前提に立っても、「3連敗くん」(注、本人に了解を得た表現です。)は、人間的にすばらしい大学生です。それが、いずれも四次面接(注、すべて最終面接)で3連敗しました。2連敗までは、まあまあ平気な顔をしていた彼でしたが、3連敗目には、さすがに落ち込んでいました。

「先生、自分のどこがいけないんでしょうか?」そこで、1敗目、2敗目の時にも増して、丁寧に振り返りをおこなってみました。でも、これと言って落ち度はありません。このように書くと、「自称、就活アドバイザー」の方々は、こうつぶやくのです。「落とされた原因が見当たらないのではなくて、見つけられないだけさ。学生本人もそうだが、助言者(注、この場合は私のこと)も力量不足なのさ。」

もちろん私に、就活アドバイザーとしての十分な資質があるなどと、思ったことは1度たりともありません。ただ、9千人(約2万件)を超える学生および社会人のES・履歴書支援をして、撥ねられたのが4件という事実を考えると、「面接」に関しても、助言の資質くらいはあるだろうと判断しているだけです。

「3連敗くん」には、私はこう言いました。「思うんだけど、面接官だって人の子だよね。ましてや最終なのだから役員以上っていうことだよね。そこまで行っちゃうと、あとは相性の問題だと思うんだ。だから、君自身を変える必要はないんじゃないかな。」

果たして、「3連敗くん」は、その後4連勝して、記事の中でにっこり微笑んでいます。

(つづく)