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◇愛情教育、この指とまれ◇その809◇続々、名産大のキャリア支援の今をお伝えします。 vol.9竹澤 伸一

「自分にとって就活とは何でしたか?」と問うた私に対して、ある4年生は、「私は過去を振り返りません。4月1日、つまり入社日が、自分の人生のターニングポイントになります。」と答えました。私は、この回答を「覚悟の表れ」と受け止めました。私のゼミ生ではありませんが、彼とは、かなりの時間を、私の研究室で過ごしました。全国の大学生が、束になってかかっても、容易にその門戸が開かれない、就活最難関の企業群に、彼のアシストをしながら立ち向かいました。最初の門戸は開かれたものの、途中でことごとく討ち死にしました。毎年、全挑戦者の10万人に1人以下程度しか通らない企業群なので、覚悟の上で立ち向かったのですが、彼は撤退する際、いっさい引きずりませんでした。

ある4年生は、「確かに内定はいただけましたが、面接の時に表現した内容について、自分自身、未だに納得していません。自己PRを、もっと高い次元でできたはずなので、入社後に自分に課題を与えてリベンジします。」と答えました。彼は、私のゼミ生ですが、私の信条でもある「一所に留まらず」、即ち、
「明日の自分は今日の自分にあらず」を体現している学生です。インターンシップをきっかけに、内定企業と建設的な関係を築き、早期に内々定をいただきました。入社まで、およそ2か月ですが、2か月後の彼が、どのように進化しているか、ずっと見てきている私でも、容易には想像がつきません。22歳の若者、恐るべしです。

ある4年生は、「商業高校だったので、卒業する時、一般職として就職することも考えました。けれども、名産大に行ってビジネスを学べば、もっと大きな道が開けるかなと思い直し、進学しました。そして、その通りになりました。」と答えました。内定をいただいた会社にとって、初の女性総合職として迎えていただけます。「女性目線での提案をしていただきたい。」というオファーを、面接の時にいただいているとか。アスリートとしても、全国の舞台で戦ってきた彼女だけに、男性社会の中でも、臆することなく提案をしていくことができると思います。ビジネスシーンにおける提案は、名産大の学びの真骨頂です。彼女にとっての就活の意味は、開拓者という結果になって表れました。

こうして、多くの名産大4年生は、自身の大志の実現を果たしています。

(つづく)