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◇愛情教育、この指とまれ◇その812◇アクティブラーニングで開花しました。 名産大4年生物語 vol.2竹澤 伸一

小川翔(オガワ カケル)くんは、かれこれ4年前に、関西のとある大都市から、名産大にやってきました。そして、4年生の今、今まで誰も成し遂げたことのなかった偉業に迫りつつあります。中学校社会科、高等学校公民科、同情報科に加え、中学校・高等学校保健体育科の、計4種類の教員免許の同時取得の可能性が目前に迫っているのです。

文章にしてしまえば、ほんの2、3行で済んでしまいますが、4種類の教員免許の同時取得というのは、途方もないできごとなのです。「教育原理」や「特別活動の指導法」という「教職に関する科目」は、どの種類の科目でも共通なので、1回受講すれば済みます。しかし、「教科に関する科目」は、そうはいきません。中学校社会科と高等学校公民科の教員免許の同時取得は、教科科目が重なり合うため、それほど困難ではありません。けれども情報科の科目は、かなり独自なものですし、まして保健体育科の科目は、まったく傾向が違います。それを、4年間で、単位取得に工夫に工夫を重ねて取り切ろうとしているのですから、「偉業」という言葉以外に、表現のしようがありません。

読者の皆さまの多くがご存知だと思いますが、4年生大学の学士課程を卒業しようと思うならば、定められた科目区分に則って、総計124単位を取得しなければなりません。名産大では、この124単位の中に、教員免許に必要な「教科に関する科目」を散りばめていますが、4種類の教員免許というと、社会・公民系、情報系、スポーツ系の、かなりの数の科目を取らなければなりません。もちろん4年生には教育実習もありますし、保健体育科には、休業中の実技実習も加わってきます。

小川くんは、科目や実習の単位を、1つも取りこぼせない状況で、単位取得に果敢に挑みました。そしてとうとう、4種類の教員免許取得可能ぎりぎりまでこぎ着けたのです。

ある面、「ウルトラC」とも言えるこの快挙の裏側には、小川くん自身の、血のにじむような努力はもちろん、関係の教職員の支えがありました。名産大にいながら、ある種のダブルスクールに挑んだのも、名産大の持つ柔軟なシステムを活用してのことでした。そして、小川くんの資質の中に、「アクティブに学ぶ」というユーティリティがあったことも見逃せません。小川くんを深掘りします。

(つづく)