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◇愛情教育、この指とまれ◇その813◇アクティブラーニングで開花しました。 名産大4年生物語 vol.3竹澤 伸一

「教育支援員のボランティアで、小学校に行っています。自分が小学生だった時に比べて、子どもたちが多様になっている気がします。自分自身、教職の経験はゼロに等しいので、子どもたちへの対応の経験知を上げるために、色々迷いながら奮闘しています。」小川翔くんは、充実感を漂わせながら語ってくれました。

ふだん私は、教職の授業を通して感じる小川くんの、感性の鋭さを知っているので、こんな質問をぶつけてみました。

「小川くんさ、たぶん多くの先生方の補助についていると思うんだけど、小学校の先生の動きを見ていて、何か感じることがある?」

しばらく考えた後で、小川くんは、こんなことを話してくれました。

「小学校の先生って、子どもたち1人1人に対する理解がすごいんです。本当に、1人1人を、よく見ていらっしゃるなあと、ボランティア初日から思いました。小学生ということもあって、中には落ち着きのない子がいたり、感情が揺れてしまう子、あるいは自分を表現するのが得意ではない子など、本当に多様です。そういう子たちが、何十人もいる中で、1人1人対応を変えていらっしゃるんですよね。いったいいくつの顔を持っているんだろうという先生が、たくさんいらっしゃるので、毎日、驚きと勉強の連続です。」

まだまだ語り尽くしていないだろうなあと判断した私は、小川くんを促してみました。

「私は、小学校の現場へ行くたびに、自分の中に引き出しが増えていくのを感じます。1人の子どもが、こんな行動をした時には、教員は、こんな対応をするという、ケースバイケースの引き出しが毎回増えていきます。そして思ったことなんですが、学校現場にはマニュアルは存在しないのではないかと思うんです。」

「へえ、マニュアルが存在しないとは、どういうことかな?」私は、思わず聴いてしまいました。

「はい、例えば、アルバイトの接客を思い浮かべると、よくわかると思うんです。飲食でも、コンビニでも、ある程度、接客マニュアルというものがありますよね?でも、学校現場には・・。」

(つづく)