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◇愛情教育、この指とまれ◇その869◇アクティブラーニングで開花しました。 名産大4年生物語 vol.59竹澤 伸一

「3年生の時、O先生が担当する大気循環論という科目を受講しました。大気圏の構造、地球全体の熱収支、断熱変化、大気の安定・不安定、大気拡散と気象条件、気圧と熱対流・・、という感じで、大気循環に関して専門的なお話が続きました。」

岡山順子さんは、まるで今さっき受講してきたかのように語ってくれました。私の授業の際にも感じたことですが、授業内容の「再現性」は群を抜いています。

さらに岡山さんのお話は続きます。

「この授業を受講したおかげで、ふだん何気なく見ていた天気予報の見方が、がらりと変わったんですよ。ああ、今、画面で解説している気象予報士の知見の背景には、この授業で語られた専門的知識があるのだなあと、得心がいったのです。」

岡山さん、「こういうことも、大学で学ぶ意味に通じるんですね。」と噛みしめていました。そしてさらに、このようなことを言いました。

「O先生は、オリエンテーションの後の授業で、この授業は大気循環に関する知識を増やすだけにはとどまらず、大気循環の情報を精査して、それをビジネスにつなげることも展望しますとおっしゃいました。つまり環境ビジネスということですよね?」

さすが、岡山さん、名産大の授業の本質をつかんでいます。「大気循環のデータ化、即ち、環境と情報の融合」は、特に今後ますます、ビジネスに直結していくのです。

最後に岡山さんは、こんなことも指摘してくれました。

「この授業は、大気循環に関する説明を聞いたあとで、その内容を自分の言葉で他人に伝えることを意図して、小テストを作成するんですよ。つまり、インプットしたものを自分の中で消化して、自分の言葉でアウトプットするんですね。竹澤先生が、ずっと大事にしてきている発表と通じる活動ではないでしょうか。」

このように、1つの授業の意図を的確にとらえることのできる岡山さんだからこそ、知識を知見に、そして知恵に変えて、自らの社会貢献団体を運営できるのだと思います。

(つづく)