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◇愛情教育、この指とまれ◇その883◇紙上討論、アクティブラーニングについて本音で語り合う。 vol.3竹澤 伸一

司会者として、私が最初に口火を切りました。以下、実際の「討論」で展開した内容を再現します。

竹「文科省が公認したと言っても良い、アクティブラーニングについての考え方が示されました。曰く、『学生にある物事を行わせ、行っている物事について考えさせること』とあります。そして、アクティブラーニングの一般的特徴も、6点、明示されました。皆さま、まず、このことについて、どう思われますか?」

S「私は、高校教員として30年弱勤めてきました。『一般的特徴』を見れば一目瞭然です。すべて、『学生は・・』『学生が・・』で始まっています。つまり、学びの主体である学生が、授業中やその他の活動中に何をするのかが問われているのだと思います。」

M「私は、中学校教員に採用されて8年目になります。2校目の中学校に勤務しています。社会科、道徳、特別活動、総合的な学習・・と、毎日こなしているというのが実感です。こなしているというのは良くない表現だとわかっていて、あえて使いました。いつの間にか教師慣れして、一斉指導型に陥っている自分に気づかされました。S先生のおっしゃる通り、『学生が・・』、あ、中学校ですから『生徒が・・』ですよね。」

K「私は、大卒で、インテリアとエクステリアの部材を扱う商社に勤めて5年になります。学生時代に、大教室に250人集まった『現代青少年論』という授業で、竹澤先生が仕掛けた伝説の400分連続討論授業を体験した1人です。青少年の引きこもりについて徹底討論をするという授業で、1コマ100分で終わるはずが、学生からのコールが止まずに、結局4週連続の討論となりました。多少入れ替わりはあったものの、結局、学生全員が発言しました。『行っている物事について考えさせる』400分だったので、あそこで自分の何かが変わったという学生は多かったと思います。」

Y「私のキャリアを簡単にご紹介すると、金融機関に勤めた後で友人と共同で会社を立ち上げ、学生の就活支援のコンサルを長くやっております。従って、皆さまの『学生が・・』『生徒が・・』というご発言には、痛く共感いたします。私どもの仕事では、学生の皆さまが主体的に動こうとしていただかなければ、どうにもなりません。そこで、『情報の伝達より学生のスキルの育成』というところに絞りませんか?」

(つづく、あと117回)