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◇愛情教育、この指とまれ◇その907◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.7竹澤 伸一

「意味が通じるかどうかわかりませんが、異質理解力という自分の造語を大切にしようと考えています。」澤木拓人くんは、私との話の切れ目に、自らの言葉として示してきました。

竹「ん?異質理解力って何?」

澤木くんは、私が興味を示したのに乗じて、語り始めました。

澤「名産大生だって、個々の学生の持っているものって、ずいぶん違うじゃないですか。単純に分けると、スポーツ系と非スポーツ系。関西弁が通じるか通じないか(笑)。地域・情報・環境・スポーツ・心理・医療・・、どのコースにはまっているか。タピオカミルクティーが好きか嫌いか(笑)。つまり、当たり前ですけど、1人として同じ質の人はいないじゃないですか・・。」

うんうんとうなずき続ける私を確認すると、澤木くんは語り続けました。

澤「贅沢(ぜいたく)なことかも知れませんが、あるいは到底無理なことかも知れませんが、私は出会う人すべてを理解したいと思っているんですよ。特に、私と趣味・嗜好(しこう)や考え方が違う人たちほど、理解できるようになりたいと思っているんです。」

ここまで、澤木くんのお話を聴いてきて、「そうか、そうなのか」と思い当たることがありました。

竹「澤木くんが、異質理解力にこだわる理由がわかったような気がしてきました。それはつまり、お客さまのため、お客さまを理解して、できればリピーターになってもらいたいため。そして、お客さまと、末永くウィンウィンの関係を築くためなんだね。」

澤木くんは、何度もうなずきました。

澤「異質理解力を上げるために、最近、今まで長くやってきたアルバイトをやめて、まったく異業種の世界に飛び込んでみたんです。そこは、価値観や考え方の違う方々ばかりで溢れている空間でした。今までの自分なら、心が折れそうになったかも知れませんが、今はかえって異質を楽しんでいます。」

澤木くんは、名産大生になった途端に、「異質コミュニケーションの渦」の中で己れを磨いてきました。そして外の世界を知り、「一流の営業マン」めざして羽ばたこうとしています。

(つづく、あと93回)