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◇愛情教育、この指とまれ◇その893◇紙上討論、アクティブラーニングについて本音で語り合う。 vol.13竹澤 伸一

討論の途中ですが、寄り道いたします。私は、テレビの視聴時間が、週にせいぜい10時間ほどです。理由は簡単で、ほぼ視ている時間がないからです。でも、そんな私が珍しくテレビ画面にくぎ付けになったシーンがありました。中居正広さんの、ジャニーズ事務所退所会見です。SMAP解散報道以前から、中居さんの特にMCという才覚には注目してきました。マツコさんやタモリさんにはない、ゲストからの引き出し方に注目していたからです。「これは授業に使える手法だな」というものには、自然に耳目が行くように、自分自身を躾けてきたので、ある番組でノーカットで放送するというので、イヤホンとメモ帳を用意して視聴しました。

色々、見どころはありました。冒頭の「フラッシュに気をつけてください」という気遣いには、「つかみの凄さ」を感じさせられました。しかし私が、もっとも「グッと」きたのは、レポーター(記者?)からこんな質問がされた時の、中居さんの回答です。(端折って書きます。)

レ「事務所を退所したことで、将来、SMAP5人が一堂に会することはあると思いますか?」

中「0でもないし、100とも言えない。1%から99%のどこかでしょうね。」

かなり牽強付会(けんきょうふかい)になるとは思うのですが、中居さんの言う「1%から99%の間」というとらえ方は、アクティブラーニングに対する個々の教師の構えにも当てはまると思うのです。つまり、50分なら50分、90分なら90分、すべての授業を「ただ伝えるだけの講義」で費やす教師は、よほどの骨董品でもない限り存在しないと思うのです。

つまり、アクティブラーニングは「0か100」ではなく、「1%から99%」のどこかに、個々の授業の最適解があると思うのです。

こんな私の見解を、4人の討論者は、うなずきながら聴いてくれました。その後、最初に口を開いたのは、中学校教師のMさんでした。

M「確かに私も、1回1回の授業では、アクティブ度70%を落とさないように心がけています。『一般的特徴』の3番目の、『学生(生徒)による高次の思考』を絶やさないようにしたいからです。」

(つづく、あと107回)