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◇愛情教育、この指とまれ◇その918◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.18竹澤 伸一

「今、就活してますけど、コロナで・・。色々なことが止まったり停滞したりしている中で、それこそ、見えないところでの努力を積み重ねたいですけど・・。」

平田拓光くん、珍しく大きなため息をつきました。無理もありません。今や、日本中どころか、地球上が皆、暗中模索の状況です。

でも、こういう時にだって、人間には知恵があります。私は、こんなことを提案してみました。

竹「平田くんさ、この際だから、自分史をつくってみてはどうかな?今は2020年の5月で、就活真っ最中だよね。じゃあ、先月はどうだった?先々月は?という感じで、ひと月当たり1つか2つのエピソードを、たどれるところまで逆向きにたどってみてはどうかな。22歳を迎える年度は、4月と5月の2か月分、3年生の時は12か月分、2年生も1年生も、それぞれ12か月分。そうすると、名産大生になってからだけでも、38か月分で、最低でも38個のエピソードが並ぶよね。」

平田くん、突然何かひらめいたらしく、早口になりました。

平「先生、それ、いいっすね。ほんと、いいと思います。先生と一緒に、ESや履歴書の自己PRなんかを考えた時に、最初は他人事のようでピンとこなかったんですよ。それで、だんだん自分が見えてきたと思ったら、この停滞ですよ。だけど、世の中が止まっているのなら、自分を1つ1つ、丁寧に振り返ってみるのもいいですね。さっそくやってみます。中には辛いこともあったけど・・。」

平田くんにとって辛かったこと、私も共有しています。でも、それを乗り越えて、今の平田くんがあるのも事実なのです。

竹「平田くん、5年後、10年後だけど・・。」

平田くん、ニコッと笑って、こう言いました。

平「平田拓光は、まだまだ自分には甘く、失敗もすると思うけど、厳しいけれど学生に寄り添ってくれる先生のおかげで、きっと独り立ちできて、5年後、10年後は、重要な仕事を任せられる人物になっていますって言ってたと、書いておいてください。」

(つづく、あと82回)