NSU News

◇愛情教育、この指とまれ◇その938◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.38竹澤 伸一

自分の仕事が軌道に乗ったら、まずフットサル、次にサッカーチームをつくってみたいと考えている福村涼太くんの話が続きます。

竹「福村くんさ、私は、さすがに剣道は得意だけど、球技、特にサッカーは、うまくプレーできた試しがないんだけど、うまくなるには、何かコツのようなものはあるのかな?」

私は、本当に大真面目に聴きました。もう還暦も過ぎていることだし、「いまさら感」はあるのですが、サッカーがうまくなりたいという願望は、心の隅っこの、さらに奥のほうにあるのです。

こんなへっぽこな問いに対しても、真剣に、誠実に答えてくれるのが、福村くんという人なのです。

福「先生、サッカーを楽しんでいますか?グラウンドで、実際にプレーされる時に、サッカーそのものを楽しんでいますか?」

私は、このストレートな問いかけに、少しの間、言葉を失っていました。すると、まるで助け船を出すように、福村くんが語り出しました。

福「うまくなりたいと思う人に多い気がするのですが、思いが強すぎて、かえって身体がギクシャクしてしまう気がするんです。純粋にボールを追って、少し先を予想して、心の底から楽しんで動けていれば、ある程度、技術はついてくるような気がします。」

なあるほど、そうか、サッカーの時は、剣道ほど楽しんでなかった気がする。力んで、身体が硬くなって、結果的に動けなくなっていたなあ。

福村くん、さらに私の表情を読みながら、語り続けてくれました。

福「もし、テクニカルな面でのお話ならば、2つのことかなと思います。1つは、うまくボールを止めること。もう1つは、できるだけ広くピッチを見渡すことじゃないでしょうか。」

またも納得です。実は、1対1の競技の剣道でも、「静止」と「広角」は大事なのです。私は、福村くんに感謝の言葉を述べようとしました。すると福村くん・・。

福「こんな会話を、5年後、10年後に、チームの仲間とできるといいなと思います。」

できますって、福村くん。貴君の周りには、自然と人が集まり、きっとオーナーシップを発揮することができると思います。

(つづく、あと62回)