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◇愛情教育、この指とまれ◇その948◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.48竹澤 伸一

コロナ禍の中で、今、就活生が直面していることの1つが、「ウェブ面接」です。「ズーム」や「チームス」、あるいは「ライン」のアカウントが送られてきて、スマホ(私の身の周りの多くの学生がスマホです)の画面越しに、各事業所の担当者の面接を受けるのです。

「コロナの時代にはテレワークは当たり前」、「今後はテレワークが主流になる」、「テレワークのスキルがないと時代から取り残される」、「通勤の時間を仕事に充てることができるから、むしろ生産性があがる」等々、テレワーク礼賛の論調のオンパレードです。もちろん、名産大も、いわゆる「遠隔授業」の体制を整え、すでにスタートしています。

「遠隔授業」は良しとして、「ウェブ面接」は、どうなのでしょうか。ライン越し、チームス越しで、4年生の言葉を拾い集めてみました。

「うまくつながるかドキドキしたけれど、人事担当の方々と会話できて良かった。」

「映像や音声が少し乱れることはあったけど、最後まで質問に答えることができてホッとした。」

不安の中にも、何とか面接を受けきれて安堵したという思いが伝わってきました。けれども、次のようなコメントもありました。

「インターンシップに参加させていただいた企業の面接を、ウェブを通して受けました。自分の部屋で、スーツに着替えて、スマホを立てて安定させて、画面越しに面接が進みました。受け答えはスムーズに進み、滞りなく終わったという感じです。でも、違和感が残りました。インターンシップに通っていた際は、行きの電車の中で、学生から一応社員へのスイッチの切り替えを行いました。社屋に着いて、エレベーターではなく階段を使ってフロアに行くまでの間に、ギアをさらに一段上げました。『ここはオフィシャルな空間なのだから、それに合わせた自分になろう。』という切り替えをしていたのです。でも・・、ウェブ面接の時は、その切り替えが済む前に、面接そのものが終わってしまったという感じで、それが違和感となって残ったのだと思います。」

読者の皆さま、いかがでしょうか。「テレワークによる公私の切り替え」、大きな問題のような気がします。

(つづく、あと52回)