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◇愛情教育、この指とまれ◇その990◇名産大生、5年後、10年後の夢を語る。 vol.90竹澤 伸一

本連載も、今回を入れて11回となりました。「名産大生、5年後、10年後の夢を語る。」と題して、コロナ禍の中でも、何とかコンタクトを取ることができた、4年生と3年生の「夢」を紹介してきました。もう、とうに読者の皆さまがお気づきですが、彼らは名産大生らしく、「職業教育」が「夢」に近づくイメージの「夢語り」をしてくれました。長い間、本連載の読者でいてくださる方ほど、彼らの「語り」が、決してヤラセでも何でもないということをわかっていただけると思います。

ところで、今回も含めて、この90回の連載の間に、読者の皆さま同士で、複数のグループが「ある論争」を繰り広げていることがわかりました。論争の種は、ずばり「テレワーク」、別の言い方をすれば「在宅勤務」の是非です。ご存知の通り、私は「テレワーク」に否定的な考えを持っています。何人かの読者の方が、メール等でもご指摘の通り、事業所による就活のためのウェブ面接にも、極めて否定的な考えを持っています。繰り返しになりますが、学生は「通販品」ではありません。コロナの時代は重々わかりますが、何とか工夫をしていただいて、「ナマの学生」を見てほしいと思っています。

それにしても、なぜこうも日本人には「俄か(にわか)」が多いのでしょう。近年、私が一番「俄か」を感じたのは、「俄かラグビーファン」です。その前は、「俄かなでしこファン」、その前は・・。何が言いたいかというと、「俄かテレワークファン」のような現象が、今、席巻しているような気がしているのです。確かに「テレワーク」で済んでしまう仕事もあるでしょう。でも、何度だって言いますが、「テレワーク」では空腹は満たされませんし、コメも野菜も育ちませんし、PCR検査もできません。ビジネスを起こすきっかけは作ることはできても、その先のリアルな部分を受け持つのは、すべて生身の人間なのです。

私は、2020年7月6日(月)という日を、ずっと覚えておこうと思っています。何かの記念日?いえいえ、オンライン授業を展開していた名産大に、対面授業が復活した日です。チームスやズーム、ライン、電話越しにしか会えなかった学生にも会えたし、「3密」を警戒しながら、まだまだぎこちないですが、私の命でもあるアクティブラーニングが何パーセントかはできるようになった日だからです。

本連載の最終盤で、まさかコロナ禍が起こるとは思いませんでした。でも、何とかお伝えした通り、名産大生は「夢」をあきらめてはいません。

さて次回からのラスト10回、私は、読者の皆さまをはじめ色々な方々に感謝を捧げます。

(つづく、あと10回)