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卒業研究コンテストを開催しました

愛情教育と実践教育で学生を応援する名古屋産業大学(MEISAN)。そんなMEISANで卒業研究コンテストを開催しました。

選抜学生による卒業研究コンテスト

MEISANのカリキュラムでは、すべての学生に卒業研究の提出・発表が義務付けられています。
今年の卒業生の中でもとくに優秀な卒業研究を行った8名の選抜学生による卒業研究コンテストが2月3日に開催されました。本コンテストは名古屋産業大学現代ビジネス学会の主催によるもので、創造的で社会還元性の高い研究を支援することを目的に、各コースでの発表会審査の結果に基づいて選抜された学生たちがパワーポイントを用いた15分間の発表と質疑応答を行うものです。環境・情報・ビジネス・スポーツの4分野の研究発表を、今年は計6名の審査委員が採点をしました。

専門ゼミナールで取り組んできた学びの集大成

     

エントリーした学生と卒業研究のタイトルは次の通りです。
川上広貴「愛知県尾張旭市における地表性徘徊昆虫の多様性」
杉浦太晟「名古屋市昭和区「鶴舞公園」における利用者の満足度の研究」
谷 優紀「高齢者の転倒と交通事故の関係と防止」
太田竹善「サッカーの指導について―Doの確保―」
木戸裕貴「150%のパフォーマンスを1シーズン維持するための動画視聴の効果測定」
斎藤 陽「スプリットジャークとスクワットジャークの比較」
住川鳳章「監督が選手を起用する要素は何か」
水野裕貴「ゲームの操作における音が与える影響」
4年間の学びの集大成はいずれも聞きごたえのある発表で、質疑応答も時間いっぱいまで行われました。

MEISANでの社会実践力を磨く学び

   

一席は、川上君の「愛知県尾張旭市における地表性徘徊昆虫の多様性」が受賞しました。環境ビジネスコースの長谷川泰洋講師のゼミナール指導の下で、尾張旭市内で従来の里山景観をわずかに残す多度神社、寺田地区、吉賀池湿地周辺の森林(長洞の森)においてオサムシ科甲虫相の調査を行い、国内の他地域の同様の調査結果との比較から、現在の尾張旭市の里山の生物多様性を評価しました。
川上君は市内の計5カ所でピットフォールトラップ法による調査を行い、オサムシ科甲虫相の多様性を把握しました。その際に、種数の他、シャノン・ウィナーの多様度指数などから多様性を定量的に比較するとともに、各調査対象地の植物相との関係性を検討しました。その結果、市内調査地のオサムシ科甲虫相の優勢種はヤマトオサムシとオオクロツヤヒラタゴミムシであると考えられ、とくにオオクロツヤヒラタゴミムシは採集された数が他の種と比べても多いことが分かりました。他地点を含む検討から同種の採種数はコナラ林やヒノキ林と密接な関係を持つと考察しました。また多様度指数の比較を基に、寺田地区のコナラ林の管理のあり方が、生物多様性が高い湿地生態系や森林生態系の維持にとって影響が大きな時期にある可能性を、土壌環境の観点から指摘しました。高度な環境情報技術の応用と、長期間にわたる地道なフィールド調査手続きなどがとくに評価されていました。
表彰式は3月19日に開催予定の学位記授与式にて行われます。