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◇愛情教育、この指とまれ◇その798◇ 令和の時代に挑戦しよう。 名産大3年生物語 vol.78竹澤 伸一

近年、名産大を卒業して、様々な種類の公務員に就職する人材が増えてきています。警察官、消防士、教員・・。国家公務員法や地方公務員法を紐解く(ひもとく)までもなく、公務員は「全体の奉仕者」であって、とりもなおさず「人のために生きる人材」となります。

「3年生物語」の登場人物の中にも、公務員をめざしている学生がいます。彼らは、個々に、あるいは自主勉強会に参加しながら、対策学習を進めています。多くの読者の皆さまもご存知のように、公務員試験は難関です。一般教養が要求される上に、面接では志と人間力を、職種によっては体力試験も課されます。長年月にわたる学修と、人間力の陶冶(とうや)が必要だと思います。

「なぜ公務員をめざすのか」について、名産大3年生、あるいは4年生や、時には2年生を交えて議論したりします。本音の1つとして、「安定しているから」と発言する学生がいます。私は、「安定」の2文字について、決して否定はしません。でも、こうした議論に加わる学生には、「安定」のみで自分の志望動機を語る人間はいません。

「使命」「奉仕」「貢献」「献身」「自己成長」・・等の観点から、「公務員への志望動機」を語ってくれます。公務員の職責を十分理解した上での語りなので、胸を打つ内容が多いです。「使命を全うしようとする公務員像」を肯定的にとらえている様は、極めて健全でもあると思います。

そうした「3年生物語」の主人公たちに、私のかつての教え子の物語を贈りたいと思います。Aさんとします。Aさんは、ある身体的障害を持ち、日常生活は車椅子での移動となっていました。確かに以前に比べてバリアフリーが進んできたとはいえ、Aさんの目線では不足感が否めませんでした。そこで自分の視点を障害者福祉に役立てるべく、Aさんは公務員(一般行政職)を志しました。いくつかの市町村の行政職に挑戦すること数年、Aさんは遂に念願の福祉行政にタッチできることになりました。

まず、公的機関の改修から手を染め、民間の事業所等に提言の輪を広げていったのですが、障害とは別の病魔に侵され、若くして帰らぬ人になりました。でもAさんの精神は、今でもその自治体のバリアフリー化を後押しし続けています。「人のために生きる」の根本は、「志」だと思います。

(つづく)