2年目を迎えた産業界ニーズ事業

 産業界ニーズ事業も2年目に入り、産業界のニーズを踏まえた着実な教育改善に本格的に取り組むべき時期になっているので、目的を再確認しておきたい。

 中部圏における「産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」では、(1)アクティブラーニングを活用した教育力の強化、(2)地域・産業界との連携力の強化―を取り組みテーマとし、本学および連携大学等のキャリア教育向上に資することを目的としている。本学では平成24年度に導入した新カリキュラムで「キャリア教育」を以下のようなステップで実施し、学生の実践力を高めることを目指すと同時に、アクティブラーニングとして、PBL(Project Based Learning)型の講義、演習をとおして、学生の「社会人基礎力」を高めることを目的としている。

  • 1年:キャリアデザインⅠ、Ⅱ(必修)…就業の心構え、考え方の構築
  • 2年:インターンシップ(導入)(選択)…3年次のインターンシップ実施の準備
    :キャリアガイダンスⅠ、Ⅱ(選択)…企業研究の取り組み開始
  • 3年:長期インターンシップ(選択必修)…海外、企業、農山村などでの長期インターンシップ

 学年進行から、平成24年度入学生は平成26年度に長期インターンシップを履修するので、本年度は本格的な実施前の課題を抽出できる最後の年度に相当する。

 本年度は約20名の学生がインターンシップ(導入)を受講する予定で、夏季休暇などを利用した就業体験、企業研究などをとおして学生の就業意識向上などを目指しているが、どんな課題があるのかを明確にし、その対応を検討しながら平成26年度の本格実施に繋げていきたい。また、海外インターンシップの枠組みについても学生に明確に提示し、スケジューリングする時期を迎えるので、重要な年度となる。

 中部圏の参加23大学との連携をとおして、学生の受講するキャリア教育の質を高めていくと共に、学生・教職員の意識を改革して、充実した学生生活を経て、その後の人生に活用できるような1年にしていきたい。

成田暢彦