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◇愛情教育、この指とまれ◇その10◇楠奥繁則先生の経営戦略の授業vol.3 竹澤 伸一

 楠奥繁則先生の「経営戦略」の3回目。学びに向かう姿勢の育成方法について。

 楠奥先生の授業に限らず、大学生は常に学びを模索しています。ただ特に授業の最初の頃は、その姿勢が濃い学生と薄い学生に分かれます。楠奥先生は、その「薄め」の学生の支援がとても得意です。「この学生は授業を通して何を探そうとしているのだろう。」と学生に寄り添っていくのです。

 内容が「経営戦略」ですから、学生は「働く手がかりを得よう」としてきます。そしてそれは「生きる手がかりを得よう」ということにも通じていきます。楠奥先生は、そういう学生の「学ぼうとする種(タネ)」を見つけて応援するのが実に巧みなのです。

応援の一方法が「学び合いの場面設定」。例えば「ある課題」を設定して互いに討論させます。すると学生は「経営課題」に対して互いに火花を散らしながら、その実は、自分の働き方を模索していたりするのです。

 課題を設定して同世代同士の学び合いを誘発する。そしてそれを見守り、適宜アドバイスをする。これが楠奥先生流の愛情教育なのです。

(つづく)