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◇愛情教育、この指とまれ◇その79◇坂本剛先生の社会心理系の授業vol.4 竹澤 伸一

 「ビジネス心理コースの卒業生は今までにない社会貢献ができると思いますよ。」と坂本先生。「何しろどんな業種、どんな職場であろうとも、心理学的な調査・分析・提案という方法論を身につけた人材を送り込むことができるわけですから。」

 心理学には「自己流ではない方法論」があります。巷によく見られる経営系のマーケティング・リサーチは、サンプル数の多さで物を語り判断する傾向が強いです。しかし心理学の場合「質的研究」に長けているので、消費者の行動予測や、社内の人間関係の調整などには、「量よりも質的な威力を発揮するのだろうな。」というのが、坂本先生のお話を伺った上での私の感想です。そして今後のビジネスシーンでは、むしろこの「質的な威力」、即ち、人間心理の奥の奥、微妙な心理の襞(ひだ)を突いていくことが求められるような気がします。

 「認定心理士」取得の仕上げとしての卒業研究の中に、こんなテーマがあるそうです。「部活動経験者が持つ社会性の研究」「学童保育指導者がどんな児童イメージを持っているか」「小・中学生がそのスポーツに取り組む理由」いかがでしょう。「ビジネス心理」に一歩踏み出したテーマですよね?社員のメンタル特性の解明や顧客開拓に結びついていくと思います。

(つづく)