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◇愛情教育、この指とまれ◇その150◇名産大のリアルな学生像 菊川翔太くん vol.6 竹澤 伸一
「菊川翔太くんの夢」とは、「色々、回り道をしても、いつかは教壇に立つこと」。
読者の皆さまの中にも、ひょっとしたらいらっしゃるかも知れません。「教員免許を持っているけれど、教員になってはいない方」が。医師免許を持っていて医師になってはいない方は、たぶんほとんどいないだろうと思います。「教員免許」は、基本大学で一定の単位を満たし、教育実習に行った方々に付与されるので、まじめに努力すれば取得できます。しかし、公立・私立を問わず、教員採用試験に合格しないと、正規教員として教壇に立つことができません。
ご存知の通り少子化の世の中。昔から要望の強い「30人学級」でも実現しない限り、新規教員に対する需要増はなかなか期待できません。ですから多くの若者(場合によっては中年と呼べる方々)が、「志があり能力が備わっていても教壇に立つことができない」状態が慢性化していると言って良いと思うのです。
この原稿を書いている時点では、菊川くんは隣県の企業で営業職に就くことが予定されています。もちろん前回ご紹介したように、「しなやかな心」が育っている菊川くんのこと、職場で愛され、お客様から信頼される社員になるに違いありません。でも、菊川くんの「夢への挑戦」は続くのです。
(つづく)