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◇愛情教育、この指とまれ◇その159◇福田ムフタル先生の情報処理系の授業 vol.3 竹澤 伸一

 「アルゴリズム論の授業は、ある面、面白くなくて良いと思っているのですよ。」と福田ムフタル先生。「人間がやりたいことをコンピューターにやってもらう、その設計をおこなうのがアルゴリズム論なのです。この科目が3年生で設定されている意味は、1・2年生でプログラミングを学んで、段階を踏んで設計に至るということなのですね。だから地味な作業がたくさんあります。でも設計まで辿り着いたら急速に面白くなります。」

 「アルゴリズム論まで行ったら、AIの一歩手前ということです。今の学生は、何か自信がないのか、ある一定の線で止まってしまうことがあります。でも設計まで至るのは決して不可能ではないのです。」と福田先生。「そのために、ちゃんと予告してミニテストをたくさん実施します。つまり知識の小まめな確認ですね。私の授業では、理解不能の状態では、決して先には行かせません。」

 「だから演習問題をやる時でも、『隣の人のコピーをしてはだめ。教え合いをするのは大いに結構だけど、コピーをしてしまうと理解しないまま終わっちゃうよ。』とよく言っています。」と福田先生。確かな知識とスキルを身に着けてもらうための愛情を持った厳しさ、伝わってきました。理解している内容を隣の人に説明させる。アクティブラーニングの王道です。

(つづく)