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◇愛情教育、この指とまれ◇その194◇名産大新入生の夢をご紹介します。 vol.4 竹澤 伸一

 「高卒認定試験」を突破し、名産大の入試に合格し、晴れて入学を果たしたA君の物語。ある事情から、中学校卒業後に社会に出て、遠方で一人暮らしを始めました。中卒の身で働き始めたのです。

 見知らぬ土地、慣れない仕事。数か月も経たないうちに、A君に孤独感と絶望感が襲います。そんな中、A君は、その遠方の県で様々な先生方と出会います。孤独感にさいなまれていたA君は、たくさんのことを相談したそうです。「家族との関係」「社会に出て実感した現実の厳しさ」「部活動の思い出」「同級生とのケンカの話」等々。

 ただひたすらA君の話に耳を傾ける教師たち。いつしかA君は、「先生ってすごいな。」と思い始めました。そして決心したのです。その時就いていた仕事を辞め、実家に戻り勉強をし直し、ひたすら自分の話を聴いてくれた先生たちのような教師になって、ご恩返しをすると。

 それからは日々、猛勉強。「高卒認定試験」は、調べればわかりますが、決して簡単なものではありません。A君は努力に努力を重ね、同級生に遅れることなく「高卒」を勝ち取り、「応援する大学、名産大」に入学を果たしたのです。

 「自分には、もう休む時間はない。」と言い切るA君。次回もA君の物語

(つづく)