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◇愛情教育、この指とまれ◇その204◇名産大新入生の夢をご紹介します。 vol.14 竹澤 伸一

 「二兎を追う者は一兎をも得ず」という昔からの諺(ことわざ)があります。欲をかき過ぎると失敗して何も得られないよという、戒めで使われることが多い喩えです。でも私は、Bくん(仮名)の「夢」を聴いた時、別に「二兎を追ったっていいじゃないか。」と思いました。「二兎を追って何が悪い。」とも思いました。

 Bくんは、「警視庁に入り警察官になる。」という「夢」と、「教員になって子どもたちを育てる。」という「夢」を、等分に持っています。市民社会の治安を守る警察官、未来社会を担う子どもを育成する教員、ともにとても尊い職業です。

 ところでその警察官ですが、3種類に分かれることは読者の皆さまはご存知でしょうか。全体を取りまとめる「警察庁」、皇室を警備する「皇宮警察本部」、そして各都道府県を担当する「都道府県警察」です。「警察庁の警察官」は2千人程度、「皇宮護衛官」は9百人程度の人員であるのに対して、「都道府県警察の地方警察官」は25万人超の人員がいます。私たちがふだん認識している警察官は、「地方警察官」となります。

 Bくんがめざしている「二兎のうちの一兎」は、「地方警察官」。各都道府県警察本部が実施する「警察官採用試験」を受験し、合格しなければなりません。

(つづく)