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◇愛情教育、この指とまれ◇その209◇名産大新入生の夢をご紹介します。 vol.19 竹澤 伸一

 「私は、多少問題を起こすような生徒の気持ちに寄り添って、指導できる教師になれると思います。」長谷川真史くんの「自己分析」です。その根拠は、「自分が必ずしも模範的な生徒ではなかった」から。

 長谷川くんのこの認識には、とても大事な論点があると思います。思い出してみてください。「金八先生」「ごくせん」「ヤンキー先生」・・。ドラマと現実はちがうでしょ、と簡単に切り捨てないで、人々はなぜ、そうした「型破りな先生」を求めるのか、です。

 私自身、自分の体験からつくづく思うのですが、日本の小・中・高等学校は、おそらく世界に冠たる「同調圧力」の現場です。つまり、「みんなで同じことをさせる」現場です。

 「必ずしも模範的な生徒ではなかった」長谷川くんは、この「同調圧力」になじめない部分があったのでしょう。でも長谷川くんが出会った先生たちは、その部分も長谷川くんの「人間性」と認めて、受け入れて、個性を伸ばしてくださったのでしょう。

 もちろん名産大も含めて、学校現場にルールやマナーが存在しなかったら、そもそも学校自体が成り立ちません。社会人基礎力養成を校是に掲げる名産大は、むしろ「マナー教育」は厳しいです。

 でも名産大には無意味な「同調圧力」はありません。長谷川くんはきっと、本当の意味の「個性伸長」を体感できると思います。

(つづく)