NSU News

◇愛情教育、この指とまれ◇その301◇名産大2年生の成長物語をお届けいたします。 vol.41 竹澤 伸一

 「名産大には、全国から参集したすばらしい先輩がたくさんいます。その1人の方から、こんな話をいただきました。『俺たちは、今、健康で、日々サッカーをやらせてもらっているけど、いつ何時、病気やケガでプレーできなくなるかわからない。それに、天災や事故がいつ起こるかわからないし、正直、明日死ぬかも知れない。だから、今この瞬間、全力でプレーして、自分の持っているものをすべて出し切りたい。』このお話を伺って、私は、何度目かの目覚めを得た思いがしました。」住川鳳章くんは、まっすぐな目を私に向けながら述懐しました。

 なるほど、サッカー(には限りませんが)のトップ・プレーヤーは、日々、こんな会話をしているのか、と改めて思い知らされました。「今日を、今この瞬間を頑張る。」住川くん、得難い全国からの蹴友(造語)を得て、「丸くなって、再び鋭利に」なろうとしているようです。

 住川くんと毎週、授業で接していて、痛いほど気づかされていることがあります。「片時も視線を外さない」ということです。私は、必要に応じて教材に視線を送り、基本は全学生に「視線」を等分に送っています。一方、住川くんの視線は、教材・教員(私)・そして発言者(学生)に、均等に注がれています。常に住川くんとは、「視線」が交錯するスリルを味わっています。どうやら住川くんは、授業でもプレー中のようなのです。

(つづく)