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◇愛情教育、この指とまれ◇その323◇名産大2年生の成長物語をお届けいたします。 vol.63 竹澤 伸一
「大学って、つくづく『多弁社会』だなあって、特に入学当初は思いましたね。」と明るく話すのはEくん(仮名)。この場合の『多弁』の意味は、「おしゃべり」ではありません。沖縄弁、九州弁、関西弁、東北弁・・、ひょっとしたら留学生弁(笑)で「多弁社会」。なかなかユーモアのある表現です。
Eくんは隣県の商業高校の出身。名産大のある尾張名古屋と、そんなに言葉はかわらないはず。だから、むしろキャンパスの中こそ文字通り「多弁社会」。そして、言葉が違えば文化も違う。その文化の違いに驚き、ある時は衝撃を受け、楽しんできた1年半だったと言います。
言葉のすれ違いは、時に誤解を生み、果ては感情の対立にまで至ってしまうこともあります。かつて私は、アジアを中心に放浪していた時、中途半端な英語が原因で、そのコミュニティにいられなくなったことがありました。確かに「英語力」にも原因があったのですが、背景にある文化への理解の足らなさが大きかったと思っています。「そんなつもりで言ったのではないのに。」と思っても、後の祭りでした。
名産大は、ある面、機能的なコンパクト・キャンパスが自慢です。だから人との接触機会が豊富です。で、「多弁社会」。国内外を問わない「多文化社会」も、Eくんが感じているように、名産大の魅力です。
(つづく)