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◇愛情教育、この指とまれ◇その398◇明日への飛躍をめざして 名産大3年生物語 vol.58 竹澤 伸一
「中学校や高校の時も含めて、あんな授業を体験したのは初めてかも知れませんね。」愛川辰也くんは思い出すように言います。愛川くんが言う「あんな授業」とは、私(竹澤)が仕掛けた「地域環境認知論」という、「環境ビジネス」の専門科目です。
「環境ビジネスという言葉は、高校生の時から、何となくは知っていました。名産大に来てからは、もちろんはっきりわかったのですが、水がこれほど商売になるとは、あまり考えてはいませんでしたね。」
「水が商売になる」とは何のことでしょう。授業の流れを少し追うと、まず上水道の水源地について、とことんグループワークで調べ発表しました。次に、上水道の問題点について探究し、水道政策について関心を持ちました。そして、下水道も含む水の浄化について企業活動の実態を調べ、上下水道の政策について総合的に学んだのです。この過程から、愛川くんは、「水が商売になる」という実感を得たものと思われます。
そして最後に、おそらく「あんな授業」の「あんな」の部分が登場するのだと思います。「水問題を巡るディベート」です。水源、上下水道、水道政策、水道産業・・、を調べていくうちに浮上してきた論題に基づいて、グループ対決、トーナメント戦でやり合いました。そしてここでも、愛川くんの律義さは、存分に発揮されました。
(つづく)