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◇愛情教育、この指とまれ◇その400◇明日への飛躍をめざして 名産大3年生物語 vol.60 竹澤 伸一

 小川翔(オガワ カケル)くん。関西地方の、ある近郊都市から、名産大にやってきた、豊かな感情の持ち主です。「大学生って、いよいよ社会人一歩手前じゃないですか。高校生の時とは大違いで、言葉遣いに細心の注意が必要ですよね。」

 部活動の先輩、監督、大学の教職員、そしてアルバイト先の正社員の方、あるいは先輩のアルバイト生。場面に応じて、発すべき言葉が違ってきます。適切な言葉遣いは、本人の評価をぐっと上げ、逆に場にふさわしくない物言いは、致命的なマイナス評価にもつながります。

 「日本語って、本当に敬語表現が難しいですね。よく、アルバイト生が、『よろしかったでしょうか。』と使います。私は最初から、あれには違和感がありました。」同感。今でもよく耳にしますが、私も違和感満載です。

 小川くん、どうやら鋭い言語感覚がありそうです。その感覚は、ふだんから言葉遣いを気にしていくと、より鋭さを増していくものです。

 その小川くん、ある時、私の研究室に来て、かなり長時間、心境を吐露したことがありました。詳細は書けませんが、あることで悩んでいたのです。私は、ひたすら相づちを打ちながら聴くことに徹していました。その時、私は、小川くんの持つ豊かな感情(感性)に触れた思いがしました。小川くんの今を、しばらく追いかけます。

(つづく)