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◇愛情教育、この指とまれ◇その437◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.7 竹澤 伸一

 「今は『知る』ということを頑張っています。」中曽響くんは、挑むように言います。「ん?『知る』とは?」と、思わず私は身を乗り出しました。

 「サッカーしかしてこなかった、と言ってしまって良い私です。周りの世界を知らないどころか、考えたことすらありませんでした。サッカーだけでいいのか、という疑問がフツフツと湧いてきて、読書もそうですが、趣味の音楽を、何かのカタチにしようと、一歩を踏み出しました。そうしたら、出会う人、出会う人が、面白くてたまらないのです。学びって、こういうものでもあるんですね。」

 そうですか、音楽をカタチにする、ですか。私と、思いっきりウマが合いそうですね。

 読者の皆さま、ここで問題です。41年、852回。これ、何だと思いますか?私が関わったライブの数です。関わり方は様々。リードボーカルとして。演奏者として。ミキサーとして。司会者として。構成者として・・。

 音楽に携わる人々は、面白過ぎる人が多いです。世間の常識で測ってはいけない人も、大勢います。普通の暮らしをしていない人も、普通にいます。中曽くんの属性は、大学生とサッカープレーヤー。私の属性は、教員と剣道家。音楽に携わる人々は、この属性を、軽く吹き飛ばしてくれます。

 中曽くん、生き方の「幅」を広げると、それだけで、例えば「語彙力」も高まります。

(つづく)