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◇愛情教育、この指とまれ◇その451◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.21 竹澤 伸一

 前回、北村将くんは、「関わりのハードル」を下げるのが上手だと書きました。この意味、おわかりになりますか?

 私見ですが、コミュニケーション下手の人って、「関わりのハードル」を、自ら上げている人だと考えます。「関わりのハードル」を、自ら思いっきり上げている人は、いわゆる「対人恐怖症」と呼び得る人です。反対に、自然に、あるいは意志の力で、「ハードル」を下げられる人が、コミュニケーション能力が高い人です。

 実は、私にも、あえて言えば私でさえ、できれば関わりたくない人がいます。私は、その人に対しては、珍しく「ハードル=壁」を高くします。そして、それとなく、「壁」を高くしていることを、その相手に伝えるようにします。そうすることで、予め、自分の領域に相手が入ってくることを防ぎ、結果的に、お互いが傷つかないようにしているのです。

 でも、北村くんは、実に自然に、この「ハードル=壁」を下げているように思えます。だから、相手は警戒心を抱かず、笑顔で接してきます。北村くんにとって、この資質は、とても大事なものだと思います。

 過日、私は、北村くんの教育実習の研究授業を参観しました。実習校の先生方が、北村くんに当てがったクラスは、とても開放的な高校生の皆さんが多いクラスでした。なぜ、そうなったのでしょう?読者の皆さま、もうおわかりですよね?

(つづく)