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◇愛情教育、この指とまれ◇その453◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.23 竹澤 伸一

 「将来は、人の上に立てるような人物になりたいと思います。」北村将くんは、自分に言い聞かせるように語ります。「就職して、自分が一緒に仕事をやっていく方々は、多くが現業に就いておられます。おそらくですが、その方々は、長年培ってこられたやり方で、現場の仕事を進めようとするはずです。でも、どんな現場でも、仕事内容は進化するもの。早い話、ITやAIが導入され、業務の効率化が求められると思います。」ふうっと、ここで北村くんは一息入れました。

 「長年プレーしてきたサッカーだって、プレースタイルは、日進月歩です。古いフォーメーションに拘泥していては、進化についてはいけません。たぶん現場では、本社や親会社の意向と、現場特有の感覚との間で、私自身が板挟みになる時がくると思っています。その時こそ、『関りのハードル』を低くして、とことん話し合って、問題解決をしていきたいと思います。」

 北村くんが、授業やゼミ、あるいは部活動を通して身に着けてきた「カウンセリングに通じる技法」は、間違いなくあらゆる現場で役に立つことでしょう。北村くんは、「人の上に立てるような人物」になりたいと言いますが、決してトップダウン型のリーダーになりたいのではないと思います。現場で出会った人々が、お互いに「関わりのハードル」を低くして、協働して事を成し遂げていくなかで、自然に、ボトムアップ型のリーダーになっていくに違いありません。

(つづく)