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◇愛情教育、この指とまれ◇その461◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.31 竹澤 伸一

 「卒業研究、何とか提出し終えて、今はほっとしています。」得能竜成くんは、若干、虚脱状態の中で語ります。「竹澤先生を始め、色々な方々に教えを請いました。皆さん、本当に親身になって支援してくださいました。やはり、名産大って温かい大学ですね。」

 得能くんの卒研のテーマは、「教育実習の変遷」です。特に、戦前と戦後を比較しています。最初に相談を受けた時、「面白い視点のテーマだな。」と思いました。そこで、資料の在処(ありか)や活用法について、いくつか示唆をさせていただきました。

 番外編でもご紹介いたしましたが、得能くんは、故郷で消防職員に尽きます。ですから、卒研のテーマも、それに関するものなのかなと思っていました。

 でも、「教育実習の変遷」でした。つまり、得能くんにとって、教育実習という体験は、計り知れないインパクトをもたらしたということになります。

 無理解な人々が、よく次のように言います。「結局、教員に就かない人が教育実習に行っても、無駄なんじゃないの?」私は、こう反論します。「教育実習が、その人に与える人格上のインパクトは、想像を絶するものがあり、教員とは異なる職業に就いたとしても、必ず役立ちます。」

 得能くん、教育実習から帰ってきて、「笑顔の質」が変わりました。一度でも、教室で子どもに対峙(たいじ)した経験のある人は、人に対する「笑顔」が変わります。

(つづく)