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◇愛情教育、この指とまれ◇その498◇まもなく社会人 名産大4年生物語 vol.68 竹澤 伸一 

読者の皆さま、覚えていらっしゃるでしょうか?昨年の3月に、息子さんを難病で亡くされたお母さまのことを。初めてお便りをいただいて以来、時々、メールやライン(カフェでお会いした際、交換いたしました!)で、やりとりをしていましたが、とうとう先日、「竹澤研究室」に訪ねていらっしゃいました。

 

高校が代休だという妹さんと、お二人での来訪でした。ひとしきり研究室でお話をしたあと、せっかくなのでキャンパスを一渡り見ていただきました。巡っている途中で、何人かの学生に会いました。その都度、「こんにちは!」と元気な挨拶が飛んできて、お母さまも妹さんも、感心しきりでした。

 

その後、研究室に戻っての会話。

 

「息子さんが亡くなられて、そろそろ1年になるのですね。本当にあっと言う間ですね。」

 

「はい。本人の部屋はずっとそのままにしてあります。本人が使っていたパソコンで、毎日『この指とまれ』の連載を読んで、プリントして、学習机の上のトレーの中に、重ねて入れています。新しく始まった番外編の記事も、一緒に重ねています。」

 

「それでいつもお便りをくださるのですね。」

 

「はい。この1年で、息子の同級生の皆さんは大きく成長されたのでしょうね。4年生の皆さんは、立派に社会人になられて。天国の息子と一緒に、名産大の皆さんを見守っていきたいのです。」

 

お送りする際、来年度のオープンキャンパスにお見えになりたいとおっしゃっていました。

 

(つづく)