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◇愛情教育、この指とまれ◇その503◇アクティブラーニングはやっぱり学生が主役 vol.3 竹澤 伸一

学生(生徒)に「学び方」を学ばせ、1人1人を「追究の鬼」に育てれば、授業としては「上の上」だと、私は考えています。反対に、教員が知っていることを丸ごと注入する「一辺倒の講義」は、ほぼほぼ消化不良に終わるので、「下の下」だと思っています。いわゆるパワポンの資料を提示しながら語るのは、その学問(教科)の専門家なら、極めて簡単なことです。でも、学生(生徒)には、せいぜい5%程度しか残らないことが、色々なデータから明らかになってきています。

西尾市立一色中学校の伊澤直人先生は、ご自身が学ぶ姿を、授業の中で生徒に見せています。例えばゲストティーチャーとして、地域の若手の農家を授業に招きます。その方のお話を生徒と一緒に聴きながら、自ら質問をします。するとつられて生徒も質問します。そこで質問の仕方、即ち「学び方」を学ぶのです。あるいは地元自治体の予算の使い道を探るために、生徒と一緒に地域紙を読み込むのです。生徒は、その姿から「学び方」を学ぶのです。

そしてもちろんそこに留まりません。生徒は「1人学び」「システム化された4人学び」「フリーのグループワークによる学び」を、同じ授業の中で拡大していくのです。そして最後は「個」に返して発表させたり、書かせたりするのです。一色中学校の授業は、伊澤先生に限らず「システム化されたアクティブ」が機能しています。当然、授業評価は高いと思われます。「5件法で4点以上」など、当たり前にマークするでしょう。そして生徒は、「受け身で聞きっぱなしの講義」よりも、はるかに学習内容を定着させるでしょう。

翻って名産大の授業はどうでしょう?次回からじっくり迫ってみます。

(つづく)