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◇愛情教育、この指とまれ◇その514◇アクティブラーニングはやっぱり学生が主役 vol.14 竹澤 伸一

ある授業に対する、「学生による授業評価アンケート」の自由記載欄に、こう書いてありました。「先生の実体験のお話やら、実際の映像なども見ることができて、リアルに伝わってくるせいで、内容がわかりやすいです。」さっそく、この授業を取っている学生を探り当て、リサーチ開始。このプロセス、だいぶ慣れてきました。

「最初に先生が、『この授業はPBL型の授業です。』とおっしゃったんです。ん?それ何?って感じでした。なんでも『課題解決型の授業』ということで、私たちに課題が提示されて、15回の授業の前半で、事例研究をおこなうんです。ここで先生の体験談や映像が登場するんですよ。この事例が面白いんです。なにせ消費者としての自分たちの行動に直結する事例なので、なるほどなあとなるんです。そして後半は、授業のメンバー同士でチーム分け。そこで、チームごとの課題が提示されて、本当のチーム・ワークが始まるんです。そして、ただ課題について調べるわけではないんです。予選発表会、さらに決勝発表会まであるんですよ。先生は、私たちがチーム・ワークしている様子をつぶさに見ていて、社会人基礎力の『考え抜く力』と『チームで働く力』を評価されているようなんです。」

消費者がものを買う時には、動機や複雑な意思決定のプロセスが働きます。それを、様々なワークを駆使しながら解明することは、企業がおこなうマーケティングリサーチに通じます。この授業を取っている学生は、現在は「買う」側ですが、やがて「売る」側に回るわけです。その転換も見越しながら、ワークを通して学生個々の社会人基礎力も育成していく。みごとな「アクティブラーニング」と言えると思います。

(つづく)