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◇愛情教育、この指とまれ◇その615◇令和の時代を生き抜く 名産大1年生物語 vol.65竹澤 伸一

読者の皆さまの中には、「その578」でご紹介した、「悩んでいます」様からのメールの内容を、覚えていらっしゃる方も多いと思います。メールにても、たくさんの反応がありました。そして、「教育原理」の授業の中の1コマとして、「学校の先生って何なの」という議論を、名産大の1年生とともにしてみました。2回にわたって、お伝えいたします。

「悩んでいます」様のお便りの趣旨はこうでした。自分は高校の商業科の先生になることをめざしているが、体育教師のお父様が、過酷な勤務の結果倒れてしまった。そこで、志望は変えないけれど悩んでいる、というものでした。

教職をめざしている名産大1年生の面々。予想以上の鋭い反応を見せました。発言の、ほんの一部をご紹介します。

「先生の仕事は、毎日がサービス残業の連続。勤務時間なんて、あってないようなものですよね?」

「学校の先生の職務の範囲って、極めて曖昧ですよね。小学校や中学校の先生なんて、学校に家庭の問題まで持ち込まれて大変そう。」

「言葉はきついかも知れないけど、倒れるまでやるというのは、労働搾取(さくしゅ)じゃないでしょうか?先生方の善意が、吸い取られているっていうか。」

「この高校生のお父様は、体育の先生というより、部活動の顧問としてのウェイトが高かった気がします。部活動のあり方が色々言われ始めているので注視したいです。」

とても収まり切れないほどの発言が続きました。本来の「教育原理」の学修と並行して、将来予想される、自分たちの立ち位置を巡って、議論は続きます。

(つづく)