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◇愛情教育、この指とまれ◇その616◇令和の時代を生き抜く 名産大1年生物語 vol.66竹澤 伸一

「悩んでいます」様からのお便りに対して、「1年生物語」の主人公たちの議論の続きです。議論って、加速すると、だんだんヒートアップしてきます。

「部活動の顧問って、選手が強くなってくると勝たせてあげたくなるよね。だから、ついついこのお父さんは、部活動にのめり込み過ぎていったんじゃないかな。」

「今、あるスポーツのコーチをやっています。この前の大会で、3位に入賞しました。すると子どもたちは、次の大会で3位以上を取りたくなります。私は、場合によっては、アルバイト等の時間を削ってでも、子どもたちのコーチに出向きます。子どもたちを変えてあげたいという気持ちは、教師の自然な気持ちだと思います。」

「メール主のお父様のように、身体を壊してまで生徒のために尽くすのはどうかとは思いますが、反面、生徒を育てたいという気持ちも確かにあります。線引きをするのが難しいし、線引きをせざるを得ないなら、教師になるのが怖い感じもします。」

「少し観点が違うかも知れないけど、生徒をもっと信頼しても良いのではないでしょうか?部活動は、あくまでも生徒が主体の活動のはずです。先生が入り込み過ぎると、なんか違うものになっていくような気もします。どこまで先生が入るのか、別の意味の線引きが必要になってくるかも、です。」

「部活動の指導者は、民間に委託して、先生は基本的には関わらないという話は、かなり以前から出ていて、でも大して進んでいない気がします。本気で考えないと、いけない時期に来ていると思います。」

「学校教育と社会教育、生涯学習との関係性」などを考えつつ、大きな問題提起に対しても議論を続ける。正解のない問題ですが、意義深いと思います。

(つづく)