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◇愛情教育、この指とまれ◇その641◇令和の時代を楽しもう。名産大2年生物語 vol.11竹澤 伸一
「もしかして、今時の考えではないのかも知れませんが・・、」久保田翔くんは、少しためらいながら、口を開きました。「私は、教員になっても、会社に勤めることになっても、定年まで勤めたいと思っているんですよ。」
久保田くん、実にすばらしいではないですか!「定年まで勤めたい」即ち、「終身雇用を望めるような職場に行きたい」ですよね。「今時」であろうとなかろうと、「定年まで勤める」ということは、「本人と職場が、ずっとウィン・ウィンの関係を築けた」ということですから、こんなすばらしいことはないと思います。
久保田くんが、それを望むのは、久保田くんの中にある「不変の価値」に由来するのです。「幸せな家庭を築くこと。」です。なんとすばらしい!世の中に、この「価値」を超える価値は、そうそうないと思います。
さらに久保田くん、別の価値を持っています。「教職は、自分の選択肢を増やすための武器」という価値です。今、大学で教員免許を取得したとしても、正直、なかなか教員にはなれません。いわゆる「定数法」が変わり、「40人学級」が「30人」「20人」になれば、教員の雇用増に劇的につながるでしょうが、簡単ではありません。
でも、新卒後に教員にならなくても、「免許」さえ持っていたら、いつでも挑戦できるのです。それに、教育実習で教壇に立ったという経験は、たとえ他の職業に就いたとしても、間違いなく生きてきます。教育実習は、表現を変えれば「教職インターンシップ」です。教室で、生徒に物を教える。まだまだ若いけれど、人生の「ちょっとだけ先輩」として、子どもたちの前で人生を語る。この、他のインターンシップでは得難い体験を、教育実習ではできるのです。
久保田くんがどのように成長していくのか、「同行(どうぎょう)」していきます。
(つづく)