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◇愛情教育、この指とまれ◇その649◇令和の時代を楽しもう。名産大2年生物語  vol.19竹澤 伸一

「老後は、年金だけでは生活することができず、2千万円を貯めておく必要があるなんて、うすうすわかっていたとはいえ、国民を馬鹿にした話ですよね。」細野青くんは、怒りをにじませながら語ってくれました。「何が百年安心なのですかね。」私もまったく同感です。

「私は、二十歳になったばかりの人間ですが、実は早くも老後のことを考えています。子どもの頃から、忙しい毎日を送ってきました。大学生になっても、授業と、課外活動と、かけもちのアルバイトと、本当に慌ただしい毎日を送っています。この慌ただしさが、一生続くのかと思うと、いささかげんなりなのですが、せめて働くことを楽しみたいと思っています。」

細野くんは、しきりに「貯金したい。」と言います。働けるうちに、しっかり貯金して、せめて老後は、お金に困らない、伸び伸びした生活を送りたいと言います。これは細野くんに限らず、国民の平均的な願いなのではないでしょうか。いたずらに消費をあおることはしないで、堅実に、正直に生きることを奨励したほうが、よほど国民感情に合致しています。多くの国民が、貯蓄を消費に回したがらない実態を、為政者はもっと知るべきです。

細野くんに限っては考えられませんが、大学生の中にも拝金主義がはびこり、一攫千金を狙って、怪しげな商法に首を突っ込む人間が出ています。世の中に、そんなウマイ話はないのです。アルバイトをかけもちしてまで頑張っている細野くんなので、お金の有り難みは十分理解していると思います。近い将来、自分に合った堅実な職業選択をしてほしいと願っています。

(つづく)