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◇愛情教育、この指とまれ◇その680◇令和の時代を楽しもう。名産大2年生物語  vol.50竹澤 伸一

「今頑張っていることは、自分の時間をつくることです。」遠藤滉紀くんはさらりと言いました。授業(勉強)、部活動、そしてアルバイト。主体的に取り組んでいることでも、見方を変えれば「拘束される時間」です。遠藤くんの言う「自分の時間」とは、文字通り「拘束されない時間」のことです。

もちろん、遠藤くんはサッカー大好き人間ですから、サッカー部で活動している時間は、無上の幸福感を味わっていると思います。でも、人間って、大好きなこととは別の、完全にパーソナルな何かをしたい、「個」になれる時間を持ちたいと思う存在なんだと思います。さて、遠藤くん、「自分の時間」に何をしているのでしょうか?

私事で恐縮ですが、よく教え子、友人、同僚、先輩、恩師・・から、「竹澤さんって、自分の時間ってあるの?」と聞かれます。本連載の原稿は、基本、朝の6時台に書いています。読者の皆さまのメールを、ぎりぎりまで見て、次の原稿に着手します。日常の多くは、名産大の研究室にて、授業の準備、学生への個別対応、研究活動、そして授業、会議等に費やしています。

でも、1日のある時点で、私は完全に「個」に戻ります。実は本連載以外に、複数の連載を持っています。教員の世界とは無縁の、完全に「個」の世界です。そして週末ともなると、数時間単位で、あちこちに飛び回っています。東京や大阪などは、私にとって、ほんの隣町です。

遠藤くんが「自分の時間を持ちたい」と思うこと、大賛成です。それが、癒し・休息であっても、私のように、別のエネルギーを燃やすことであっても、大賛成です。そして、できれば、言わば自分のオフィシャルの部分とケンカしない、完全な「個」の世界を持ってもらえたらと思います。

(つづく)