NSU News

◇愛情教育、この指とまれ◇その714◇続、名産大のキャリア支援の今をお伝えします。 vol.4竹澤 伸一

Aさんとの二人三脚による履歴書作成の始まりです。本連載で、以前にもご紹介したことがありますが、名産大の履歴書の「自己紹介書」の部分は、「1.得意な科目、ゼミナールなど」「2.趣味・スポーツ、特技など」「3.大学生活を通じて得た事」「4.自己PR」「5.志望の動機」の5項目から構成されています。私は、学生と一緒に履歴書をつくる際に、常に以下のことを告げています。「(1+2+3)÷3=4、そして5に至る」と。つまり「ゼミや授業で得たこと」と「部活動やサークル活動で得たこと」、それに「アルバイトやボランティア活動等で得たこと」を集約して「自己PR」を書き、それを「志望動機」につなげるのだと指導しているのです。

では、Aさんの「ゼミや授業で得たこと」とは。すでに、卒業研究のテーマが具体的に決まり、フィールドワーク等に動いています。ESや履歴書の指導、というより伴走をしていて思うことは、3年生の内に卒業研究が具体化し、資料集めや仮の執筆が進んでいる人と、4年生になっても具体化が進展していない人との「差」です。この「差」は、就活の成否にも影響を及ぼします。就活と卒研は、やはり車の両輪なのだと思います。ここに「ゼミ力」が集約されます。この点、Aさんは立派です。

次に、Aさんの「趣味・スポーツ・特技」は。あります、あります。私は、Aさんに、「特技」と関連づけた取得済みの「資格」を強調しようと提案しました。そして、この「資格」が、卒業研究と微妙にリンクするので、相乗効果が期待できるよとも言いました。こういう提案ができるのは、私のような教員が、就活対策としての「履歴書伴走」をしているからです。研究活動をしてきた者が、同時に就活支援をする強みが、こんなところに如実に表れてきます。

3番目の「大学生活で得たこと」ですが、Aさんの場合、高校までに取り組んできたことと、大学で得たことを、良い意味で差別化しました。書き方としては、「卒研」と「資格」を融合させた結果、自分の世界にどのような広がりが生まれたのかを詳述しました。

この3段階を総合して3で割って、いよいよ「自己PR」の記述に突入していきます。

(つづく)