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◇愛情教育、この指とまれ◇その716◇続、名産大のキャリア支援の今をお伝えします。 vol.6竹澤 伸一

インターンシップに行きたいので、ES(エントリーシート)や履歴書を作成する。ここまではOK。「卒研」については曖昧だけど、「得意な教科」くらいは書ける。まあ、何とかクリアかな。「趣味・スポーツ・特技」のうち、書けるものはいくつかある。ここも何とかクリア。「大学生活を通して得たこと」、前の2つをミックスして、何とか書けそうだ。うん、良かった。以上のことを総合して、「自己PR」をどうにかこうにか仕上げることができた。ふう、ここまでたどり着けたね。

でも最後に「志望動機」を書く段階になったら、筆が止まってしまった。そもそも、なぜ私は、その会社、役所、事業所を「志望」するのかが、良くわからない。そしてさらに、インターンシップ先の研究も、大してしていない。だから「志望動機」と言われても、何を書いたら良いかわからない。

Aさんにはあり得ない、こうした大学3年生は、全国にたくさん存在すると思います。私が、この夏、インターンシップに向けてお手伝いした名産大3年生の中にも、「インターンシップには行きたいのですが・・」という方は、何人かいました。でも私は、「曖昧インターンシップ生」は大歓迎です。だって、少なくとも行動は起こそうとしているのですから。

「曖昧さん」を目の前にして、柔らかい問いを投げていきます。「君は、今までどんなことをしてきた?」「名産大で、少しは心を燃やして取り組んでいることは何?」「卒業後は、どんな自分になっていたい?」読者の皆さま、思い出されましたか?「過去・現在・未来」の「時系列の問い」です。この「問い」を、少し観点を変えながら続けていくと、「曖昧さん」の表情が、見る見る変わっていきます。そして、いつの間にか、ともかく「志望動機」までが書けるようになります。

さて、「曖昧さん」と面談しているうちに、Aさんの「志望動機」が完成しました。

(つづく)