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◇愛情教育、この指とまれ◇その724◇ 令和の時代に挑戦しよう。 名産大3年生物語 vol.4竹澤 伸一

いよいよ種明かしをします。半田彪人くんが、大学3年生の今も携わり、将来も続けたいと願っているのは、サッカー関係の指導者です。それこそ指導対象は、幼児から、場合によっては高齢者と、幅の広がりがあります。

そして同時に、半田くんは、高校の教員もめざしています。もし高校教員になることができたのなら、オンタイムは学校現場で、生徒と一緒にボールを追いかけ、オフタイムは幼児や高齢者と触れ合うようなことになるのかも知れません。それだけ、サッカーという競技を愛し、サッカーを通した人と人とのつながりを愛しているのだと思います。

ある日、半田くんに面と向かって言われたことがあります。「竹澤先生の授業を受けて、初めて授業というものがどういうものであるのかがわかりました。言葉を変えれば、授業と講義の違いが自分の中で明確になりました。竹澤先生の授業には、ただ聞いているという場面がただの1分もありません。もちろん先生の語りはあるのですが、その中に次の活動を予見させるものが必ず入っていて、展開が明確に見えるので、ワクワク・ドキドキがずっと続くんですよ。」

ここまではっきりと言われると、逆に恥ずかしくなってしまうのですが、私も半田くんが教室にいることで、「こういう仕掛けをしてやるぞ」と常にわくわくしている自分に気づいています。そして一瞬でも半田くんがつまらなそうにしていると、猛烈に頭の中が回転を始め、ギアチェンジが次々と起こるのです。私は、毎年、半田くんのような、私を良い意味で咤激励してくれる学生に出会ってきました。

同行二人(ドウギョウニニン)という言葉があります。西国巡礼者がお遍路をする際、常に弘法大師と共にあるという意味です。私は、常に何百人という学生と接していますが、半田くんとは確実に同行二人の関係になれると思っています。

(つづく)