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◇愛情教育、この指とまれ◇その754◇ 令和の時代に挑戦しよう。 名産大3年生物語 vol.34竹澤 伸一

「名産大でウェイトリフティングの練習を始めて、2年半以上が経ちました。まだまだ満足のいく結果が残せていないので、これからの大会に向けて、自分を追い込んでいきたいと思います。」

谷優紀さんは、静かに、でも力強く語ってくれました。谷さんの言葉を聴いて、私は、「結果を残せる人って、どういう人なんだろう。」と、改めて考えてみることにしました。

よく言われることに、「結果を残せない人は円環時間で動き、結果を残せる人は直線時間で動く」とあります。「円環時間」とは、「同じことの繰り返し」という意味です。結果を残せていない時間の使い方を延々と繰り返しているわけですから、昨日の自分、あるいは1か月、1年前の自分と何ら変わることができません。よく言われる、「ダイエットは明日から」のタイプの人です。

では、「直線時間」で動ける人は、どんな行動をしているのでしょう。まず、自分にとって望ましい未来像を、期限を切って明確に描きます。その未来像が、「出すべき結果」を意味します。次に、その期限から今を逆算してきて、1か月、1週間、1日、1時間単位で何をすべきか明確にします。単位は細かいほど良く、これをスモールステップと言います。「直線時間」なので脇道をしません。決めたことを、ひたすらブレずに進めるだけです。たとえば私が本連載を「毎日」続けているのも、「直線時間」を意識しているからです。

幸いなことに、谷さんには、超一流の監督、コーチ、そして先輩方がついています。もちろん、谷さん自身も、「望ましい未来像=出すべき結果」を明確化していると思いますが、谷さんを支える方たちも、十分理解していると思います。それが、名産大ウェイトリフティング部の良さであり、強みになっています。

思えば、アスリートとは、つくづく就活生に似ているなあと感じます。就活生にとって大事なのは、自分の思い描いた「結果を出す」ことです。そのために、精密な自己分析をおこない、「直線時間」を意識しながら、スモールステップで自分を「未来像」に近づけていきます。

近年、特に「結果を残している事業所」が、新入社員としてアスリートを歓迎する意図が、私にはよくわかります。谷さんはすでに、「スモールステップの渦中」にいます。その「1ステップ」の意味を大切にしていけば、きっと「結果」となって返ってくると思います。

(つづく)