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◇愛情教育、この指とまれ◇その763◇ 令和の時代に挑戦しよう。 名産大3年生物語 vol.43竹澤 伸一

齋藤瑞樹くんの、教職以外のもう1つの柱、それは、「ある公務員」になることです。齋藤くんは、近隣県の出身なので、自分の生まれ育ったところに公務員として貢献することをめざしています。

では、「ある公務員」とは何か。今回は、伏せたまま進行します。まず勤め先ですが、国の場合もあれば、都道府県の場合もあります。ちなみに齋藤くんがめざしているのは後者です。次に、国・都道府県合わせて何人くらいいるのかですが、30万人くらいです。

「ある公務員」は、私たちに身近な存在です。駅の近くで勤務したり、公園前で勤務したり、大きな道路の傍のビルで勤務したりします。ほぼ1日中、車やオートバイに乗っている人もいれば、靴底をすり減らして街中等を移動している人もいます。

少年の色々なことに対して、専門に対処する人もいれば、時には勤務場所で、お年寄りの相談相手になることもあります。部門によっては、幼稚園・保育園・小学校・中学校などに出かけて、幼児・児童・生徒に、様々な啓発活動をすることもあります。

要人が訪れれば、周囲にくまなく目を光らせ、災害が起これば、救助活動に奔走(ほんそう)します。「ある公務員」の方々がいれば、一般市民には安心感が広がりますが、反社会的勢力にとっては、うとましい存在と言えます。

読者の皆さまは、もうとっくの昔にお気づきですよね。齋藤くんは、「ある公務員」も視野に、日夜、学修を積み重ねています。公務員試験を突破しなければならないので、筆記と面接対策が必須です。

齋藤くんは、しみじみこんなことを言いました。「私は、人の話を最後まで丁寧に聴きます。そこから多くの学びがあるからです。そして教職論の授業で教壇に立って、頭が真っ白になってから、伝えることの難しさも十分に知りました。教職の授業は、聴く・伝えるの連続性を、授業の中で身をもって感じ、身に着けることのできる貴重な機会なのです。そして聴くことと伝えることのスキルを、最大限に発揮しなければならないのが、『ある公務員』の使命でもあると思うのです。」

とうとう最後まで、「ある公務員」のままで来ました。読者の皆さま、おわかりですよね?

(つづく)